後藤純男

SUMIO GOTO

1930年　千葉県生まれ
1949年　山本丘人の紹介で田中青坪に師事
1965年　再興第50回院展で「寂韻」が日本美術院賞、大観賞受賞。日本美術院特待に推挙される
1969年　再興第54回院展で「淙想」が日本美術院賞、大観賞受賞。
1974年　日本美術院同人に推挙される
1976年　再興第61回院展で「仲秋」が文部大臣賞受賞
1979年　現代日本絵画展代表団の一員として初めて中国訪問
1986年　中国・西安美術学院名誉教授となる。再興第71回院展で「江南水路の朝」が内閣総理大臣賞受賞
1988年　高野山東京別院に襖絵「高野山の四季」を奉納。東京藝術大学美術学部教授となる
1993年　奈良・長谷寺に襖絵「夏冬山水」を奉納
1997年　東京藝術大学を退官。北海道富良野町に後藤純男美術館開館。
1999年　東京都・高幡不動尊金剛寺に襖絵「桂林山水朝陽夕粧」を奉納
2001年　中国の西安美術学院研究棟内に後藤純男工作室が落成
2002年　北海道富良野町に後藤純男美術館新館が落成
2006年　旭日小綬章を受賞
2016年　歿。享年86歳

〜絵のみち、祈りのこころ〜
郷里の慣れ親しんだ田園風景に始まり、各地を取材しながら風景を描き、厳しい自然の姿を見せる滝の連作、深い情趣を湛える季節の移ろいを捉えた大和古寺シリーズ、中国の雄大な山河や穏やかな農村風景など、さまざまにテーマを拡げた。
画家の鋭い感性は、自然の畏怖すべき大きさ、重ねられてきた歴史の壮大さ、またその中の人々の営みを捉え、作品には宗教的荘厳さが漂う。そのスケール、重厚さに見る者は圧倒され、画家の深い祈りを感じる。