今月の特別展

 
会場:(荻窪サロン)

時間:11:00〜18:00





展示される作品は一部変更になる場合がございます。
作品のお問い合わせ等は(➿0120-016-951)またはメール(gallery@moe.co.jp)にてご連絡ください。
 
本画
 
藤田嗣治
藤田嗣治

(墨、水彩 絹)
[画寸法  413×570mm]1932年作
東京美術倶楽部鑑定委員会 鑑定証書/ジルベール&ポール ペトリデス 鑑定証 有
TSUGUHARU FUJITA

フジタが初めてパリに渡ったのは、第一次世界大戦が勃発する前年の1913年、彼が27歳の頃であった。
日本人の画家で最初に世界的な成功を収めた藤田嗣治は日本近代で最大の画家と言える。
かつては浮世絵など日本美術が海外で高く評価されたことはあったが、画家本人が海外に渡りそこで評価を得たのはフジタが最初だった。
面相筆で描かれた秀麗な輪郭線、乳白色の肌の艶やかさが人気となりフジタはエコール・ド・パリの寵児としてもてはやされた。
フジタの代名詞である猫と言えば無邪気さとか愛らしさをたたえているものがほとんどであるが、本作品は鋭い眼光を放ちながら目の前の獲物を狙っているかのような野性的で精悍な姿の猫を描いている。
フジタ46歳の才気溢れる手によって描かれた本作は張り詰めた緊張感が伝わってくる珠玉の逸品と言える。

 
荻須高徳
荻須高徳
カモーリ(イタリア)
(水彩)
[画寸法 453×320mm]
荻須恵美子 鑑定書 有
TAKANORI OGISU
 
ビュッフェ
ビュッフェ
青いアイリス

(油彩 25号)
[画寸法 810×650mm]1958年作
モーリス・ガルニエ鑑定証 有
BERNARD BUFFET

ベルナール・ビュッフェは1928年パリに生まれ第二次世界大戦後のフランス画壇に彗星のごとく現れた。1948年、若干20歳にして画家の登竜門として最も権威あるクリティック賞(批評家賞)受賞、早熟の天才と言われた。
当時抽象画全盛であった世界の美術市場にモノトーンに近い具象画で大戦後の不安や虚無感が漂う社会を硬質な鋭い線描で描いたビュッフェは瞬く間にパリ画壇の寵児となり世界を席巻した。
日本でもビュッフェの人気は絶大で日本画家加山又造、芥川賞作家で版画家の池田満寿夫など多くの作家が強烈な衝撃と影響を受けた。
後に静岡県長泉町にベルナールビュッフェ美術館が創設される。
1958年ビュッフェに生涯を通じて影響を与え続けた女性アナベルと結婚。
彼女の影響によりこれまでのモノトーンの画風から多くの色彩が使われるようになった。
ビュッフェ作品の転機の年ともなった1958年制作の本作「青いアイリス」は青い花と花瓶に赤色が配置され、力強い線描に暖かみが加わり、明るい画面へと変化している。
本作品はビュッフェ30歳時に描いた希少な静物画で美術館クラスの逸品と言える。

 
アイズピリ
アイズピリ
ブルーバックの花
(油彩 20号)
ASSOCIATION PAUL AÏZPIRI 鑑定有
AIZPIRI
 
コタボ
レモンのある静物
(油彩 10号)
[画寸法 380×550mm]

Hélène COTTAVOZ 証明書 有
ANDRE COTTAVOZ
 
ボナフェ
ボナフェ
白いブーケと黒イチジク
(油彩 2号)
ROGER BONAFÉ
 
ボナフェ
ボナフェ
赤い夜明けと黒い松
(油彩 30号)
ROGER BONAFÉ
 
三岸節子
花 ヴェロンにて
(油彩 紙)
[画寸法 568×382mm]昭和54年作 
東美鑑定評価機構 鑑定委員会 鑑定証書 有
SETSUKO MIGISHI
 
ブラジリエ
青い雲
(油彩 15号)
[画寸法 650×460mm] 1999年作
Alexis Brasilier 証明書 有
ANDRÉ BRASILIER

太古から人間と馬との関わりは深い。
人は狩の対象であった馬を家畜化し、その高い身体能力を自分たちの生活の支えにしてきたのであろう。
約2万年前にフランス南西部ラスコー洞窟に描かれた馬は古今東西のアーティストたちに創作の意欲、刺激を与え多くの画家が馬をモチーフに描いてきた。
とりわけ現代ではフランスの人気作家アンドレ・ブラジリエが描く馬は世界で際立つ存在と言えよう。
生前彼と親交が深かった日本画家東山魁夷はブラジリエについて感動を簡潔な構図と洗練された色感で生き生き表現していると評していた。
実際に作家自身の出自が上流階級にあり、競馬や乗馬といった貴族の嗜みは作家に近い自然なものであった。
本作「青い雲」は流れるような厚く青い雲に覆われた浜辺を颯爽と風を切って乗馬を楽しむ情景が描かれている。
作品の中央右付近に僅かに使われている赤色が本作品を見事に引き締めている。
爽快な気分にさせてくれる本作品は最もブラジリエらしい品格の漂う逸品と言える。

 
モワラス
モワラス
ジュカス(リュベロン)
(ミクストメディア 15号)
[画寸法 800×400mm] 2023年作
JEAN MOIRAS
 
モワラス
赤いブーケ
(ミクストメディア 4号)2024年作
JEAN MOIRAS
 
トラモーニ
ヴェニスの思い出
(油彩 25号)
[画寸法 600×800mm]
OLIVIER TRAMONI
 
トマサ・マーティン
刻のながれ II

(オイルオンキャンバス)
[画寸法 390×390mm] 2022年作
TOMASA MARTIN
 
ガントナー
ガントナー
SOLD OUT
(油彩 20号)
BERNARD GANTNER
 
アントワーヌ・アンリ
アントワーヌ・アンリ
サマー
(油彩 10号)
ANTOINE HENRY

 

アントワーヌ・アンリ
アントワーヌ・アンリ
読書
(油彩 8号)
ANTOINE HENRY

 

 
ジョンワン
Green Days
(アクリルオンキャンバス)
[画寸法 830×620mm] 2023年作
自筆証明書 有
JONONE

現代美術の世界で現在最も注目されている作家の一人、ジョンワンは1963年ドミニカ系アメリカ人の家庭に生まれニューヨークのハーレムで育った。
17歳の頃からNY市内のストリートや地下鉄車両にグラフィティーを始めて24歳でパリに移住。
NY時代に毎日描いていた豊かな色彩の自由放なエネルギー溢れるストリートアートと1940年代~1950年代にかけてアメリカNYで隆盛を極めた抽象表現主義く具体的なモチーフを持たず内面の感情を抽象で表現する>を融合させたジョンワンの作品はヨーロッパで高い評価を得る。
彼の作品は世界で注目されるようになりヘネシー、ゲラン、エールフランス等仏大手企業とのコラボレーションはジョンワンを不動の人気作家へと押し上げた。
2019年度、世界の現代アートオークション売り上げ高ランキングでバスキア、バンクシー、キースへリング、カウズなどの作家と共にトップ10に入り、確固たる地位を築く。
他方ジョンワンは困窮者支援団体「アベ・ピエール財団」の支援活動も行っていて2015年にフランス政府よりレジオン・ドヌール勲章が授与された。
2024年韓国の仁川国際空港の大規模なアートプロジェクトでも注目された。
作品は国際的に高く評価され価格も高騰を続けている。

 
岡村智晴
岡村智晴
Lunar meditation#7 (22010907)
(紙本彩色 10号)2022年作
TOMOHARU OKAMURA
 
平岡良
夜想
(紙本彩色 30号) 2024年作
RYO HIRAOKA
 
小倉亜矢子
小倉亜矢子
今朝の色
(紙本彩色 4号)
AYAKO OGURA
 
平松礼二
花岳
(紙本彩色 15号)2025年作
REIJI HIRAMATSU

19世紀末、パリ万博をきっかけとして巻き起こった日本の芸術熱は「ジャポニスム」と呼ばれモネをはじめ多くの印象派の作家達に影響をあたえた。 印象派の巨匠モネに魅了された平松礼二が日本画家の視点から 日本画の様々な技法を駆使して「モネの睡蓮」を描いた。この一連の平松作品は、仏で高い評価を得る。 2013年、仏ジヴェルニー印象派美術館において「平松礼二、 睡蓮の池オマージュ」展、2018年日仏友好160年記念「平松 礼二イン・ジヴェルニー」展も大成功をおさめ、あらためてその名を世界に轟かせた。 そして2021年3月フランス政府より芸術文化勲章が授与された。2024年にも仏ジヴェルニー印象派美術館において「睡蓮交響曲」展が開催され、多くの作品が収蔵された。

2011年3月11日の東日本大震災に大きな衝撃を受けた平松礼二。

花咲く故郷は必ず巡ってくる。 この体験を後世に残そうと描き始めたのが本作、花姿富士の連作。日本人の心のありかである富士山。日の丸の象徴である紅白を紅白梅で、白は雪にも見立て、江戸文様の波姿に浮かぶ島国という構図で描いた。 本作品「花岳」は日本人の心、伝統を大切にし未来に伝えていきたい。そんな平松のメッセージである。

 
名古屋剛志
蒼ノ華
(紙本彩色 10号)
TAKASHI NAGOYA
 
 
版画
 
棟方志功
棟方志功
釈迦十大弟子
阿難陀の柵
(板画)
[画寸法 945×303mm]1960年摺
棟方志功鑑定登録委員会 鑑定登録証 有
SHIKO MUNAKATA
 
藤田嗣治
猫十態
(銅版画 (マカール法)サイン・番号入り)
[画寸法  289×350mm]1929年作
TSUGUHARU FUJITA
 
千住 博
朝に聴く声
(シルクスクリーン)
[画寸法 502×432mm] 2001年作
HIROSHI SENJU
 
千住 博
千住 博
夜明け(アリエス)
(陶板画)
[画寸法 352×288mm] 2003年作
HIROSHI SENJU

 

千住 博
千住 博
星ふる夜に
(陶板画)
[画寸法 340×280mm] 2003年作
HIROSHI SENJU

 

 
篠田桃紅
篠田桃紅
EVOLUTION
(リトグラフ ・手彩)
[画寸法 505×630mm]

TOKO SHINODA