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ピカソ ペトラルカの5つのソネット (挿画本)のための扉絵 (ビュラン・アクアチント) [画寸法 140×119mm]110部限定 1947年作 ※奥付に本のエディション、サインとして翻訳者ルイ・アラゴンによる直筆の諺が記載されている。 (L’aubêpine demeure sur les hauts chemins :山査子は険しい山道にある) PABLO PICASSO |
フランチェスコ・ペトラルカ(1304~1374年)はイタリアの詩人・学者。代表作「カンツォニーレ」はラウラという女性へ捧げられた恋愛抒情詩である。 1947年に出版されたこの詩集は「カンツォニーレ」から5つのソネットが収められている。詩は匿名希望の翻訳家によりフランス語に訳されたが、題辞、序文、また諺の中に現れる手がかりから容易に特定でき、翻訳者はフランスの作家、詩人、評論家でもあるルイ・アラゴン。彼の妻である作家エルザ・トリオレへのオマージュにもなっている。 本作の版画は美しい楕円形の顔に髪がなびいていて、これはラウラやエルザの理想的な肖像画で、この作品によってピカソの愛人フランソワーズ・ジローの特徴を見出していたと想像できる。同日にピカソはシュルレアリスムを用いた同じ顔のエッチングを制作した。 |
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ピカソ Femme accoudée, sculpture de dos et tête barbue スウィートヴォラールNo.71 (エッチング・サイン入り) 限定250部 [画寸法 377×294mm]1933年作 マージンに「Picasso」のウォーターマーク PABLO PICASSO |
19世紀から20世紀のフランスでルノワール、セザンヌ、ゴッホ など印象派、後期印象派の画家を多方面から援助し、彼らから 厚い信頼を得ていた画商アンブロワーズ・ヴォラール。 1930年~1937年にかけてヴォラールはピカソに100種類の 版画の制作を依頼する。この版画は“スウィートヴォラール”と 称され戦前におけるピカソの版画の主峰をなすものになった。 現在このシリーズは、世界中の美術館、コレクターに収蔵されて いる。本作品「Femme accoudée, sculpture de dos et tête barbue」はスウィートヴォラールの中の一作で、1933年 ピカソ52歳の時に制作された250部のエッチングである。内容はこのシリーズの中心主題となっている“彫刻家とアトリエ” 46種の中で特に人気が高く、まさにピカソ絶頂期の代表作品と言える。 ピカソ版画の国際市場価格は青の時代の1904年に制作された傑作版画<貧しき食事>が2014年、ロンドンのオークショ ンにおいて120万2500ポンド(当時2億1千万円)で落札され た。以来、ピカソの版画の世界市場価格は上昇を続けている。 アンブロワーズ・ヴォラール(1866~1939年) |
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ピカソ 彫刻家、モデルと胸像〜スウィート・ヴォラール SOLD OUT (エッチング・サイン入り) 限定250部 [画寸法 267×194mm]1933年作 PABLO PICASSO |
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パブロ・ピカソ ゴンゴラ・20の詩 #19 (銅版画) 275部 1948年作 [画寸法 375×275mm]×2 [額寸法 585×795mm] PABLO PICASSO |
ピカソが1947年に制作した『ゴンゴラ』は、翌年、275部の豪華限定版としてパリで刊行された。 60代半ばを過ぎたピカソが、同じスペインの大詩人ゴンゴラの詩を描いた本作品集は、ピカソ一流の変奏が施され、20世紀出版史の上でも代表的な詩画集と言えるだろう。 |
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棟方志功 夜訪(よどい)の柵〜善知鳥版画巻 売約済 (板画) [画寸法 260×280mm] 1938年作 棟方志功鑑定委員会 鑑定登録証 付 SHIKO MUNAKATA |
民芸の水谷良一氏は、能をテーマにした版画はないので作ってみてはと、棟方に勧めた。棟方の故郷には青森ゆかりの「善知鳥(うとう)」という能があることを説明し棟方の目の前で謡い舞ってみせた。青森市の善知鳥神社のそばで生まれ育った棟方は大いに感動する。 |
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棟方志功 梅 香リミツの柵〜心偈頌 (板画) [画寸法 280×200mm]1957年作 棟方志功鑑定委員会 鑑定登録証 付 SHIKO MUNAKATA |
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棟方志功 阿那律の柵〜釈迦十大弟子 売約済 (板画) [画寸法 958×358mm] [額寸法 1208×608mm] 1939年作 棟方志功鑑定委員会 鑑定登録証 付 SHIKO MUNAKATA |
「私が彫っているのではありません。仏様の手足となって、ただ転げ回っているのです。」 |
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藤田嗣治 猫十態 SOLD OUT (銅版画 サイン番号入り) [画寸法 350×289mm]1929年作 TSUGUHARU FUJITA |
「猫十態」は、1929年頃にパリのアポロ社より出版された版画シリーズで、猫の生き生きとした10種のポーズが描かれている。当時の職人の名から〔マカール法〕と呼ばれエッチング、ドライポイント、アクアチント等による混合技法で制作された。 画家自身も製版から仕上げまで監修し、すべてに自筆サインを入れている。100セットと若干の特装版が制作された。 乳白色を背景とし淡い色彩と繊細な描線で輪郭を描いた藤田ならではの素晴らしき乳白色の時代の版画の代表作。 |
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藤田嗣治 メッサリーナ ~猫の本 (コロタイプ) [画寸法 260×200mm]1930年作 TSUGUHARU FUJITA |
【猫の本】 1929年に描かれたモノトーンのドローイングに、イギリスの詩人マイケル・ジョセフが猫の名前と短文を添え、フジタが制作したコロタイプ版画20点を付した500部限定の挿画本。 ジョセフは、猫の権利向上を求めるロビイストであり、「大英帝国シャム猫協会」の初代会長に就任するほどの猫好きであった。本書の猫たちは、一匹一匹にギリシャ神話や聖書、ローマ史に現れる女神などの名前がつけられている。 コケティッシュなハーハス、自由を愛するサッフォーなどそれぞれ個性的な性格が綴られている。愛らしさだけでなく、ネズミを捕る冷酷さ、つれなさ、細やかな仕草を賞賛する愛猫家にとって、 簡潔でありながら猫の多様な個性を想像させるフジタの表現は十分に魅力的だっただろう。 1930年、ニューヨークにおける本書の刊行は、フジタの名声をアメリカで広める契機となった。 |
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藤田嗣治 ランジェリー〜四十雀 (リトグラフ サイン・番号入り) [画寸法 185×185mm]1963年 TSUGUHARU FUJITA |
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【しがない職業と少ない稼ぎ】 全 119 ページ、エディション番号付き 261 部の限定本。 パリの風俗をテーマとした作品を得意とした作家のアルベール・フルニエとギイ・ドルナンのテキストに、藤田の油彩画をもとにした 21 点の多色刷り木口木版の挿画入り大型挿画本である。 ここで掲載されている藤田の自画像を除く、20 点の挿画は、すべて 1958~59 年に描かれた油彩による連作《小さな職人たち》から選ばれていることを考えると、藤田はかなり以前から出版人のピエール・ド・タルタスとともに、この挿画本の構想を練っていたことがうかがえる。 タイトルにもある「しがない職業」は、19世紀から 20 世紀にかけて台頭したブルジョワ層と対極をなす、むかしながらの職人や街角にたつ物売りたちのことを指しており、ここでは、「ガラス職人」「床屋」「仕立屋」「左官屋」「すみれ売り」など、子供の姿態をつかって表現されたさまざまな職人たちが、藤田によっていきいきと描かれている。生涯、自分のことを職人だと自認していた藤田にとって、パリの街角でひっそりと、かつたくましく生きている職人たちは、自身の人生と重ね合わせて見つめ続けるべき特別な存在であった。 |
〜その他の藤田作品はこちら〜 |
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カトラン インドバラとノコギリ草 SOLD OUT (リトグラフ サイン・番号入り) [画寸法 700×353mm] 1972年作 BERNARD CATHELIN |
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ブラジリエ 春の乗馬 (リトグラフ サイン・番号入り) [画寸法 620×470mm] 1981年作 ANDRÉ BRASILIER |
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ブラジリエ 阿蘇を駆ける馬 (リトグラフ サイン・番号入り) [画寸法 660×910mm] ANDRÉ BRASILIER |
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イカール(Louis ICART) スピードII SOLD OUT (エッチング サイン入り) [画寸法 385×630mm] 1933年作 LOUIS ICART |
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ミロ HOMMAGE A SAN LAZZARO No.982 (エッチング、アクアチント サイン・番号入り) [画寸法 540×385mm] 1977年作 JOAN MIRÓ |
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ミロ THE PINE OF FORMENTER(939) (エッチング、アクアチント サイン・番号入り) [画寸法 885×740mm] 1976年作 JOAN MIRÓ |
ピカソと共に20世紀を代表するスペインの巨匠、ジョアン・ミロ。 ※フォルメントールはスペインマジョルカ島にある岬で人気の観光名所になっている。マジョルカ島はミロのアトリエがあった事でも有名。 |
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ビュッフェ ソリドール塔 (ドライポイント サイン・番号入り) [画寸法 690×1035mm] 1971年作 BERNARD BUFFET |
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シャガール イヴ (リトグラフ・サイン番号入り) [画寸法 750×620mm]1971年作 MARC CHAGAL |
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平松礼二 日本の祈り 花は咲く (シルクスクリーン 手張り本金箔) [画寸法 400×900mm] REIJI HIRAMATSU |
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東山魁夷 京の春 (木版画) [画寸法 320×224mm]1997年作 KAII HIGASHIYAMA |
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千住 博 ウォーターフォール HS I (HSエディション) [画寸法 780×1167mm] 2002年作 HIROSHI SENJYU |
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千住 博 朝に聴く声 (シルクスクリーン) [画寸法 502×432mm] 2002年作 HIROSHI SENJYU |
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中島千波 神田の大糸櫻 (シルクスクリーン、手張り本金箔) [画寸法 455×900mm] CHINAMI NAKAJIMA |
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三岸節子 花 (リトグラフ 本人サイン番号入り) [画寸法 385×480mm] SETSUKO MIGISHI |
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平山郁夫 月光斑鳩の里 (木版画) [画寸法 306×430mm] 1991年作 IKUO HIRAYAMA |
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片岡球子 富士に献花 農鳥の富士に花々 (リトグラフ 本金箔・砂子、 プラチナ泥使用 版上サイン・印 番号入り) [画寸法 283×473mm] TAMAKO KATAOKA |
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加山又造 ざくろ (メゾチント・ビュラン サイン番号入り) [画寸法 138×185mm] 1999年作 MATAZO KAYAMA |
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森田りえ子 秋華 (手張り本金箔・シルクスクリーン) [画寸法 410×900mm] RIEKO MORITA |
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瀧下和之 富嶽風神雷神図 (シルクスクリーン) [画寸法 388×530mm] KAZUYUKI TAKISHITA |
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フジ子・ヘミング 紙のピアノ物語 SOLD OUT (シルクスクリーン サイン・番号入り) [画寸法 365×800mm] Ingrid Fuzjko Hemming |
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上村淳之 四季 花鳥図 (シルクスクリーン) [画寸法 352×900mm] ATSUSHI UEMURA |
祖母松園の晩年暮らした奈良、平城山(ならやま)の先生のアトリエに訪れる小島たちと季節の移ろいを描いた「四季花鳥図」は、2010年にオープンした大阪新歌舞伎座の緞帳の為の原画として制作されました。 「鳥の気持ちを、声を描きたい。生命の輝き、それを謳歌する鳥の歓びを描きたい。」そんな先生の願いが込められた代表作です。 |
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ルオー XIII-愛すれば心嬉しきに!〜ミゼレーレ SOLD OUT (銅版画) [画寸法 575×410mm]1923年作 1948年出版 GEORGES ROUAULT |
この版画集のタイトルは、旧約聖書に登場するラテン語「神よ、われを憐れみたまえ( Miserere mei Deus)」に由来している。ルオーがこの版画集の着想を得たのは、1912年の父の死であった。当初は、キリストの受難にまつわる物語を描き出すことを目的としていたが、1914 年に第一次世界大戦が勃発して、凄惨な戦争の悲劇を目の当たりにした彼は、『ミゼレーレ』の 分冊として、『戦争』という新たな冊子の制作を構想する。あまりにも壮大な計画であったがゆえに、 この構想は実現しなかったが、全58点からなる版画集『ミゼレーレ』が二部構成となっており、「哀れみたまえ (Miserere)」、そして「戦争 (GUERRE)」と刻まれた扉絵が、それぞれ存在しているのは、こういう事情である。 実際の版画制作は1920年代に行なわれたが、出版業者ヴォラールとの諍いや不慮の事故によるヴォラールの死、そして第二次世界大戦を経て、この版画集が出版されたのは1948年のことであった。 画家の全盛期に制作されたことに加えて、構想から30年以上を経て出版された経緯を鑑みると、版画集『ミゼレーレ』は文字通り、ルオーの 版画芸術の集大成であるといっても過言ではない。 |